③戻りたくない/不登校から教育移住までの記録

教育移住記録

長男の不登校から市民立小中一貫校を選択するまでの記録です。その途中で、シングルマザーになったり、自分でスクールを運営した期間もありました。教育移住、離婚、そして子どもたちの学校問題がひと段落するまでの4年の記録を書いていきます。

働き方を変える!と決めた

コロナ禍一斉休校期間中。息子たちの「今」に心を寄せてちゃんと関わっていこうと心に決めてから

息子たちとの時間がただただ幸せで、愛おしくて、宝物みたいだと感じていました。

1日1日、子どもたちはその瞬間を生きている。

かっか、かっか、と寄ってきて、だっこ!あそんで!と言ってくるのはあと何年だろう?

何かしている真剣な眼差し、その時に子どもたちが感じていること。

子どもたちの「今ここ」に、この距離感で寄り添える時間は、きっとあっという間にすぎてしまう。

当たり前すぎる幸せが、これまでたくさんたくさん、頭の上を素通りしていたんだ。これまでのように仕事をしたら、あっという間に元に戻ってしまうだろう。私はそんなに器用じゃない。

子どもたちと過ごしながら、そんなことを思い、「もう今までみたいな仕事の仕方はやめよう」と決めたのでした。

学習のアプローチ

さて、休校期間のおうち授業は続きます。

学校からはプリントをもらってくる。では、おうちでは、学校からの課題をただ終わらせるのではなく、その課題をどう渡して、どう学んでいくのかのプロセスを大切にしよう。

プリントを渡してこなすだけの形では、大切なことが絶対に見失われていってしまう。

例えば「参考に」と、もうまるで答えが全てかかれたプリントを先に提示するのは、思考停止じゃないんだろうか。

休校期間中だから、より詰め込みになってしまっているだけ?それとも、通常でもひとつの答えに辿り着く思考の道筋まで示すのが学校?

持ち帰ってくる課題を目にするたびに、考えさせられては悩みました。

私はもっと子どもたちが感じることを信じたい。思いもしないゴールが見えるその瞬間を楽しみたい。どう学ぶかのそのアプローチを大切に学習していってほしい。

ホームスクール中はそんな風に自分が関わることもできるけれど、学校が始まったらそうはいかなくなってしまうのかもしれない。

まもなく一斉休校がおわろうとしている5月後半。

この穏やかな期間はいつまで続くのだろうとふと思う。

毎朝、つらいつらいという息子を、なんとか学校に送り出さなくてもいい日々。
ホームスクーリングという選択を全国的に一斉にせざるを得なくなったことが、私たち親子にとっては、どれだけ貴重だっただろう。本当にこの期間は私たちに大切なことをたくさんたくさん教えてくれました。

もう戻りたくない

一斉休校がおわっても、前のようには絶対に戻りたくない。

息子をなんとか送り出す日々を繰り返すのはもうやめよう。やめるんだ、絶対に。

日に日に強くなるこの気持ちの一方で、でもきっと正式に学校が再開したら、この気持ちは折れてしまって、流されてしまうことを心のどこかで感じていました。

思いの狭間でゆれながら、「もう戻らないんだ」と、何度も繰り返していました。

④へ続く

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