【抱っこ紐の歴史と成り立ち】を専門的に学ぶ〜実用だっこ学第4章5章〜

実用だっこ学

だっこの学校「実用だっこ学」テキストリニューアル中!

実用だっこ学 各章の内容

実用だっこ学とは、だっこの学校で学ぶ基礎理論で、ドイツのBabywearing理論(だっこおんぶや抱っこ紐の専門分野)を軸にした学習内容のこと。

序章 Babywearingとは
第1章 だっこと親子のからだ
第2章 だっこと親子のこころ
第3章 発達を詳しく知る
第4章 抱っこ紐を知る
第5章 抱っこ紐を考える

第6章 発達と抱っこ紐

「抱っこ紐」という超専門的な道具

現在リニューアルしているのは「抱っこ紐」を深めていく第4章第5章。

「抱っこ紐」は、赤ちゃんの発達にダイレクトに影響する、超専門的な道具。

日本では雑貨的な扱いだけれど、本来「福祉用具」とか「医療用具」に分類されてもいいものだと私は感じています。(実際ドイツでは福祉用具として子育て支援センターや医療現場で扱われている地域もある。)

そんな「専門的な抱っこ紐」という道具を正しく知り、自分が扱う抱っこ紐について深く考える、という機会って、抱っこ紐を専門的に学ぶセミナーであっても、実はあまりありません。

ドイツのBabywearing理論を採用する学び場として

だっこの学校は、ドイツのBabywearingを軸に学び活動する人が集う場です。

だっこおんぶの専門家は増え続けていて、様々な分野の専門家の方が抱っこ紐について言及することも増え、様々な理論や考え方が溢れているからこそ、「ドイツのBabyweraing理論」というものを明確に伝える必要があると思うことが増えてきました。

同時に、現場で活動しフィードバックしてくれるメンバーたちの話をきいていて、日本でのベビーウェアリングの捉え方、一般的に広まって養育者が使っている抱っこ紐、自分が大切にしたいドイツのベビーウェアリング理論との違いに迷ったりしている様子からも、「だっこの学校」という輪郭をはっきりさせていきたいという思いも強くなってきました。

私自身、抱っこ紐の専門家として活動してきた中で、「抱っこ紐」に対する向き合い方や考え方は日々悩み、変化してきたところ。

流行し、養育者が選ぶ抱っこ紐は多岐に渡ります。養育者の選択や既存製品を否定したくないという想いから、「抱っこ紐はなんでもいい」「あるものをより良く使う」という考えを大切にしてきたし、専門職向けセミナーでもそう伝えてきました。

もちろん今でも、情報を知らずに選択した養育者を否定はしないし、気持ちに寄り添い、必要であれば手持ちの抱っこ紐をより良く使う対応はもちろんする、というベースは変わらないけれど、

それとは別に、ドイツのBabywearing理論を採用する専門家が、その理論に合った道具について適切に発信していくことはもっと大事にするべきなのではないだろうか。

メーカーから中立に、とか、どの抱っこ紐も平等に、という考え方に、囚われすぎていたのではないか。

ドイツのBabywearingスクールで、講師の先生が、あらゆるタイプを扱い、道具に対してフラットな見方をしながらも、ある瞬間には「このタイプがベスト」とか「これは大好き」とか明確に言っていたのは、こういうことなのではないだろうか?と、受講から何年も経ってハッとしたのです。

もちろん、どのタイプを選ぶかは養育者の自由。でも、その選択の幅が広すぎては適切に選ぶことに行きつかない。抱っこ紐カオスの日本市場だからこそ、ドイツのBabywearing理論を軸にした時には「この中から」という枠を提示していく必要があるのではないか。

そして、ドイツのBabywearing理論を採用する専門家であるならば、その理論から大きく外れた道具までを、お勧めのひとつとも見えるような発信はしない、とか、発信の仕方を考える、ということが大事なのではないかと思うのです。

少なくとも、「だっこの学校」としてはそういう軸を持っていたいです。

ちゃんと知って、選択する

そのスタンスは、一人一人個人レベルでは違っていい。けれど、抱っこ紐を正しく知り、自分のスタンスをしっかり考えた上で専門家として選択してほしい。

それは、養育者のためでもあり、自分自身の活動がしやすくなるためでもあります。

そんな想いから、実用だっこ学の第4、5章は、抱っこ紐という道具の成り立ちや歴史を知り、市場や日本での流行タイプを知り、抱っこ紐について整理していく章に位置付けました。

抱っこ紐という専門的な道具を俯瞰して正しく知り、だっこの学校としての軸も理解してもらった上で、受講者一人一人が自分のスタンスを考えられる機会にしていきたいです。

引き続きテキストリニューアルがんばります!

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